◉飛沫感染(ひまつかんせん)
感染者のくしゃみや咳によって、インフルエンザウイルスを含んだ「細かい水滴」が周囲に飛び散ります。この小粒子を飛沫といい、その数は、1回のくしゃみで約200万個、咳で約10万個といわれます。感染者からおよそ1~1.5メートルの距離であれば、直接に周囲の人の呼吸器に侵入してウイルスの感染が起こります。
◉接触感染
くしゃみや咳によって飛び散った「ウイルス」が付着したモノに触れることによって起こる感染です。手についたウイルスを目や鼻、口などに無意識にもっていくことにより、粘膜からウイルスが侵入します。ウイルスは乾燥した環境中では長時間生きつづけることができるので、感染者が使用した電話やドアノブ、食器、交通機関のつり革などにウイルスが付着して、後からそれを触ったヒトに感染が起こります。
◉空気感染
飛沫から水分の飛んだ、ごく細かい粒子(飛沫核)が長い間空中に浮遊するために、感染者と同じ空間にいる人がウイルスを吸入することによって起こる感染です。飛沫核感染(ひまつかくかんせん)とも言われます。狭い気密な部屋などでは粒子が比較的長く浮遊することがあり、特に空気が低温で乾燥していると、ウイルスはより長く感染性をもち続けています。このような条件がそろうと空気感染が起こります。