峯小児科

今シーズンのインフルエンザの特徴

今シーズンの流行はココが違う

今シーズンのインフルエンザの流行は、コロナ禍前までの流行のパターンとは全く違っています。例年ですと12月半ばか後半に流行が始まり、年が明けた1月後半から1~2か月間が流行のピークです。この時期は主にA型インフルエンザが流行し、3月初めから後半の1か月くらいはB型インフルエンザの流行がメインになります。

しかし今シーズンは2月から3月ころにかなりの規模のA型インフルエンザの流行が見られ、その後患者数は減ったものの完全には収束せず、ダラダラと小流行が続き、8月後半から再びA型インフルエンザの大きな流行が起こっています。地域によっては6月、7月に大きな流行が見られたところもあり、今後どのような流行のパターンになるのか、なかなか見通せない状況が続いています。

また今シーズンは例年と違い、非常に早い時期からインフルエンザの流行が始まり、かなりの規模の流行になっている地域も多く、ワクチン接種の前に感染してしまったり、2回接種が必要なお子様が1回接種後間もなくに感染してしまった方などもおられると思います。 一度罹ってしまったのなら、もうワクチンは必要ないと考える方もいると思いますが、今シーズンはすでにA型インフルエンザが「2種類」流行している地域が増えてきています。これからB型インフルエンザも流行してくる可能性は十分ありそうです。もしすでに今シーズンインフルエンザに罹ってしまった場合でも、その株以外のインフルエンザに感染する可能性があります。

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今シーズンはインフルだけではない

今シーズンはインフルエンザだけでなく、いろいろな種類の感染症が流行を繰り返しています。一方、医療現場では各種治療薬が不足しており、診断がついても十分な治療ができない状況も起こっています。

やはり何と言っても重要なのは感染の予防です。 今流行している感染症の中で、ワクチンがあるのはインフルエンザと新型コロナだけです。せめてワクチンが存在する感染症については、ワクチンでしっかり予防することも心がけてください。

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インフルエンザの予防

1:マスクをする

マスク

インフルエンザはほとんどの場合、「飛沫感染」と言って、咳やくしゃみなどの「しぶき」に含まれるウイルスで他人に感染します。ウイルスは2m位の範囲に飛び散ると言われています。周囲の人にウイルスを飛ばさないように、他人の「しぶき」を吸い込まない為にマスクをしましょう。

2:人ごみをさける

うがい

他人の咳やくしゃみの「しぶき」が届く距離にいれば、インフルエンザをうつされる危険性は大きくなります。流行期に不要な外出人ごみに出かけるのは避けましょう

3:手洗い・うがいをする

うがい

 頻回に繰り返すことが肝心です。




4:適度な温度・湿度を保つ

温度と湿度


インフルエンザウイルスは、低温と乾燥を好みます。空気が低温で乾燥しているとウイルスはより長く感染性を持ち続けます。部屋に濡れたタオル等を干しておくとよいでしょう。



5:休養とバランスの取れた食事

食事


規則正しい生活を心がけ、十分な睡眠をとってください。体力をつけ抵抗力を高めて、普段から感染しにくい身体作りを心がけましょう。

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インフルエンザかもしれない…

インフルエンザ? と思ったら・・・

発熱

インフルエンザの診断と治療は、1分1秒を争う必要はありません。 むしろ、あまり早く受診した場合、検査をしてもインフルエンザと正しく診断出来ないこともあります。正しく診断をするためには、熱が出てから半日経過してからの受診をお勧めいたします。

緊急
に診察が必要なのは、けいれんを起こしたり、意識がなくなったりした場合です。

治療においても、抗ウイルス剤は「48時間以内の使用で効果がある」ことが証明されています。抗ウイルス剤は「非常に良く効く薬」です。

インフルエンザにかかっても、必要以上に恐がる必要はありませんが、
ぐったりしていて呼びかけに対する反応がにぶい等の症状がある時は、早めに受診して下さい。

予約が取れない場合には、病院に直接電話していただければ対応いたします。

周囲にインフルエンザの発生があり、インフルエンザの疑いがある場合は必ず「受付時」にお伝えください。また、来院時にはマスクの着用をお願いいたします。もし、インフルエンザが疑われる場合は、院内感染を防ぐため、可能な限り別部屋や車での診察待ちをしていただいております。みなさまのご協力をお願いします。

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インフルエンザの治療について

抗ウイルス剤を使用します。これらを使用すると、熱の持続時間は短くなります。しかし、これは治ったわけではありません! 熱が下がっても、まだ人にうつりますので「外出」は控えてください。

処方された薬は最後まで飲みましょう。途中で薬をやめると、再度発熱したり、咳やたんに混じってウイルスが排出されたりするので、周囲の人に感染を拡大させるおそれがあります。

その他の症状には、対症療法として咳止め、炎症止め、解熱剤を使用します。解熱剤としては、アセトアミノフェン(カロナール・アンヒバなど)、あるいはイブプロフェン(ブルフェンなど)を使用します。それ以外の解熱剤は、おすすめ出来ません。

もし、インフルエンザと診断されたら、ゆっくり休ませる事が第一です。
食欲がなければ、無理に食べなくても構いません。水分摂取(イオン飲料など)に努めてください。

インフルエンザの対応

空腹で薬を飲むことも問題ありません。とにかく、本人が「楽である状態」に近づけていくことが最も重要です。

内服をしていても、熱が下がらない・咳がひどい・食事だけではなく水分もとれないウトウト寝てばかりいる等の症状がある場合は、受診しましょう。

登校・登園について

登園基準(保育園・幼稚園)  
発症した後5日を経過し、かつ解熱後3日を経過してから

登校基準(学校)
発症した後5日を経過し、かつ解熱後2日を経過してから

インフルエンザ登校、登園基準

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インフルエンザ「治癒証明」について

治癒証明書発行の目的での受診はお控えください!


峯先生

当院でお渡ししているプリント用紙「インフルエンザの治癒証明について」を治癒証明書としてご利用ください。

(インフルエンザA型・B型の2種類をはじめ、アデノウイルス感染症、マイコプラズマ感染症、ウイルス性胃腸炎、RSウイルス感染症などの感染力が強い病気が流行している時に、症状が治った児を医療機関に連れてくることは、感染の機会を増やすことになり、大変危険です。)

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